所有者

奈良県

所在

村全域

写真にあるように、体長15～18cmぐらいの紫黒色の魚ですが、イモリに似て小さな四本の足が有ります。名前の通 り、近畿地方南部と四国の1，000m以上の山地に分布。1属1種の珍種で、「サンショウ魚科」の有尾目（ゆうぴもく一一尻尾のある種類）です。食物は昆虫、クモ、ミミズなどで、山地の密林等に木の穴、朽木、枯葉、岩石下などに住んでいます。昔薬用と称して食べたと言い伝えられていますが、天然記念物となった今、採取は禁じられ違反すると罰せられます。5月頃、渓流の岩石や倒木の下などに産卵します。
昔は、吉野川流域に体長1m前後もある「オオサンショウ魚」も住んでいたとされ、十数年前に大滝で体長108cｍのハンザキ科「オオサンショウ魚」が見つかり、住民の通 報によって入之波奥に放ったことがありました。その後どうなったか調べていません。いずれも両生類ですから、陸でも水中でも住める生き物です。「ハンザキ」と言われ、半裂きになっても生きていると言われるぐらい精力の強い動物ですから、薬品がなかった時代は、薬として大変重宝されたのではないかと思います。