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奈良県川上村
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おかげ灯籠

おかげ灯籠

2017年1月29日
所有者
天手力王神社
所在
下多古
時代
江戸時代

昨年開通した国道から下多古に入り、橋を渡れば左の山側に「天手力王(てんてちからおう)神社があります。珍しい神社名ですが、祭神のお名前がそのまま神社名になったものでしょう。
境内の鳥居をくぐれば、階段左横に建てられているやや大きめの灯籠が「おかげ灯籠」です。規模は井戸のものと同じ程度ですが、この灯籠の特徴は、大人にまじって子ども達の存在を記録しているところです。「たまのこし連」と呼ぶ子どもを含めた連中が、「おかげ踊り」を踊った記録が残るのは県内でここ下多古のみになります。「おかげ=お蔭」であり、伊勢神宮「天照皇大神」のおかげをこうむりたいという意味で使われた言葉です。
井戸の灯籠とは石の質に違いがありますが、当時の川上郷内で、「おかげ踊り」(盆踊りではない)が踊られた背景は、苦しい生活をお伊勢さんのお陰を受けて少しでも楽になりたいというささやかな庶民の願いがこもったものだったのでしょう。江戸時代の川上郷はどんな様子だったのだろうか?ぞうりばきで髷(まげ)頭の人々が踊っている姿、恐らく入之波にあった「天明時代の家」のような建物が建ち並んだ村だったに違いありません。こうしたことを想像しながら、踊っている下多古の人々のいぶきを思い浮かべるのも文化財探索の楽しみの一つではないかと思います。

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