公開日 2017年1月29日
- 区分
- 種別
- 所有者
- 国指定重要文化財
- 工芸品
- 川上村
- 時代
- 室町時代
自天王遺品は、「縹絲威筋兜(はなだいとおどしすじかぶと)・大柚・胴丸金具」の3種類です。
兜・大柚は昔の姿そのままですが、金具は胴丸に使われていたものでした。
たまたま、保管していた蔵が焼失。
胴丸も焼け、残った胴丸金具のみ保存されてきたようです。
昭和14年旧国宝に指定を受け、昭和25年に重要文化財に指定替えとなって今に至っています。
ご存知の通りこの重要文化財は、朝拝組が「後南朝の遺品」として祀り、厳重保管してきたお陰でほとんど傷んでおりません。専門家の調査では、「自天王」のものという証拠は見つからなかったものの、南北朝時代のもので新旧様式の間に造られた古い様式を残した兜であることが証明されました。
また、同時代の甲胃(かっちゅう)としては、全国的に数少ないすぐれた文化財とも言われています。
ただ兜については、時代を経てかなり弱り、特に使われている糸にかなりのもろさが見られ、あまり動かさないようにという注文もついています。
普段は拝観でさませんが、2月5日に行われる神之谷金剛寺境内で執り行われる「朝拝式」において、一般公開されますので、是非ご鑑賞下さればと思います。
あわせて、珍しい古来の式典に出会え、一時的にせよ、時代を乗り越えた姿に接することが出来ます。