公開日 2024年2月28日
園舎・校舎の用材
村立やまぶき保育園とかわかみ源流学園の校舎昇降口正面にあるモニュメント、校舎2階ランチルームの守不移扁額、園舎と校舎の諸室の室名札、集成材への突板(柱の化粧材)には、下多古村有林に生息する歴史の証人と呼ばれる樹齢400年の吉野杉(樹齢400年の杉の3本のうち、1本を伐採:胸高直径130cm、高さ約50m)が使われています。
下多古村有林
歴史の証人
経緯
下多古村有林は、標高約700mの場所に約3,700平方メートルの人工林を有します。
1600年代に植林され、村内ではもちろん、全国的にみても人工林としては最も古い部類に入るものと思われます。その中でも胸高直径が172cm(幹回り541cm)の杉が最も太く、高さは約55mあります。
この山林は、奈良県内の林業家が所有していましたが1994年に伐採することになり、村内の山守(所有者に代わり山を管理する人)から村に相談が寄せられました。
約500年の歴史がある吉野林業発祥の地としての文化財遺産を守り、村のシンボルとして保存することを前提に、村が1995年7月に取得しました。
現在、この村有林は自然の言葉を人の言葉に通訳する役割を果たすべく『歴史の証人―下多古の森』と称し、村有林野事業として保全、管理しています。
『ふるさと文化財の森』の設定
文化庁が文化財建造物の修理に必要な資材のモデル供給林及び資材の重要性に関する普及啓発活動を行うための推進事業の一環として「ふるさと文化財の森」に2013年3月25日付けで『川上村有スギ・ヒノキ林(下多古地区)』として設定されました。
現在も、林内の状況を観察しつつ適度な間伐を繰り返しながら、モデル林として大切に保全・保護しています。
『緑の循環』認証会議(SGEC)の森林認証
持続可能な森林管理により、生物多様性に豊み、水と土壌を守り、温暖化防止に役立つ山づくりを進めるため、2005年3月24日に村は、川上村村有林において『緑の循環』認証会議(SGEC)を取得し、森林の持つ自然環境の保全に努めています。
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