公開日 2025年8月26日
川上村が570年にわたり大切に守り伝えてきた縹絲威筋兜(はなだいとおどしすじかぶと:自天王遺品)が、このたび奈良市・春日大社で開催される特別展「究極の国宝 大鎧展」において、特別に展示されます。
この兜は、国の重要文化財に指定されており、南北朝時代の後南朝にゆかりある自天王の御遺品とされる貴重な品です。
川上村では、長年にわたり「御朝拝式(おちょうはいしき)」の際に、自天王を偲ぶ対象として丁重に祀ってまいりました。その神聖性を尊重し、これまで村外での公開は一切行われず、毎年2月5日の御朝拝式当日のみ、収蔵庫において限定的に公開されてきました。
今回の貸し出しにあたっては、村民の皆さまのさまざまな思いに寄り添いながら、川上村朝拝式保存会、文化財保護審議会など関係各位と慎重に協議を重ねました。
御朝拝式が第550回を機に村全体で執り行うこととなったこと、またこの兜が国の重要文化財であることなどを踏まえ、所有者である川上村として、今回特別に貸し出すこととしました。
春日大社は、後南朝をはじめとする南朝方と深い歴史的つながりを持ち、その国宝殿において展示されることは、歴史的にも文化的にも大変意義深いものです。
一方で、兜は保存状態が極めて良好で、作成当時の色合いも残っているため、文化庁との協議により、十四日間の期間限定特別展示となりました。
前期は、7月19日から21日までに3日間展示され、他の土日の倍以上となる方にご来場いただきました。
また、今回は特別に貸し出すため、村外でライトアップされたお姿をご覧いただける、極めて貴重な機会となります。ぜひこの機会に、川上村が誇る歴史と文化の象徴をご鑑賞ください。
縹絲威筋兜の展示期間
後期:2025年8月28日(木)から 同年9月7日(日)
前期:2025年7月19日(土)から 同年7月21日(月・祝)(大盛況のうちに終了しました)
春日大社特別展「大鎧展」
https://samurai.kasugataisha.or.jp/