公開日 2017年6月10日
●ライター:渡辺直樹(むらメディア修練場事務局)
こんにちは!2016年末に川上村で開催した「むらメディア修練場」の事務局を務めていた渡辺です。「むらメディア修練場」は、メディアを使った川上村の情報発信を学ぶ講座でした。そこから始まったプロジェクトを追いかけ、レポートしていきます。今回は川上村で林業の情報発信に取り組む、鳥居由佳さんの「とりい家にKOIYA〜!」。参加者の1人でもある僕の目線から、書かせていただきます!川上村の暮らしを体験するかのような、素敵な1日でした。
●とりい家にKOIYA〜!のはじまり
むらメディア修練場はWebサイトの記事を編集する方法や効果的に発信する方法を学ぶ講座でした。その最終回では「自分たちが活動する姿を発信していこう、まずはその活動を考えてみよう」というワークショップを行い、グループで考えたプロジェクトを発表。その1つが、鳥居さんが発表した「家はIK◯Aじゃなくて、川上村にKOIYA〜!」です。その名の通り、川上村の家に集まり交流しよう!という企画。家を引っ越すことになった鳥居さん、その家を色んな人々が交流しつながる場所にしたいということでした。
実は今年2月に、引越し前の家で第1弾を開催。むらメディア修練場に参加していた人たちや地元の人たちが集まって、鍋を囲みながら日ごろの取り組みやアイデアなどを話し合いながら、ゆるりと交流しました。これがなかなか盛り上がり、鳥居さんの引越し後に弾2弾をやろう!ということになりました。
●今回のKOIYAの集合場所は…!?
第2弾となる今回は、晴天に恵まれた5月28日に開催。今回も大阪や奈良から色んな人たちが集まりました。鳥居さんの家に集合する予定でしたが、参加者の1人が午前中に川上村で工房アップル・ジャックを営む木器作家・小林さんを訪問する予定があり、もう1人の参加者は木工を勉強中だということで、前日くらいに集合場所が工房アップル・ジャックに決まりました(笑)そんな急な話なのに、小林さんは快く出迎えてくれました。朝から小林さんの作品を見せてもらいながら、話が盛り上がります。
グラスや器、まな板、お酒を飲む「ぐい呑み」など、幅広く商品を作っている小林さん。木工を学んでいる参加者のNさんが言うと、「じゃあちょっとやってみる?」と工房へ…
なんと、木材を器などの形に整えていく機械の操作を体験させてもらえることに。学校よりも勉強になる、とNさん大喜び(笑)鳥居さんの家に行くはずが、まさかこんな体験につながるとは…!
他にも、板に焼印する様子を見せてくれたり、技術に関する質問に快く答えてくださったりと、やさしい小林さん。本当に木工が好きなんだなあ、と話しぶりから伝わってきます。とても貴重な時間、ありがとうございました!
●次はとりい家…ではなく、やまぶきホールへ
川上村の「水源地の村づくり」を学ぶことができる森と水の源流館に隣接する、やまぶきホール。ホール前の広場では、「おはなしカーニバル」というお祭りが開催されているとのこと。「せっかくだし寄ってみる〜?」と、アップル・ジャックからふらりと移動。すると…
出店されていた手づくりコンニャク屋さんが忙しそう、ということで鳥居さんはしばしスタッフに(笑)そうしていると、何やら始まりました。
とつぜん、星野源「恋」の合唱が。おお〜、と思って見ていると…
たくさんの人たちが集まってきて、みんなで踊りながらの大合唱に!いわゆる、フラッシュモブですね。
大人と子どもが混ざって、中には本格的なダンスを披露する人も。この遊び心も、川上村らしさの1つ!?(笑)他にも、コンニャクなど美味しいものを食べたり、知り合いの地元の方に会えたりと、いい時間を過ごせました。
●そして、とりい家に漂着
いよいよ鳥居さんの新居へ。吉野杉の丸太(その名も「おすぎ」)を個人で購入したことが話題となった鳥居さんですが、部屋にはど〜んと、おすぎを製材したテーブルが。そんなおすぎを囲みながら、遅ればせながらの自己紹介スタート。今回は建築家やイラストレーター、自然療法サロンを営む方、木工の修行を積む方など…全く異なる分野で活動する人たちが集まりました。自己紹介をしているだけで、話をかぶせあって盛り上がり、あっという間に2時間くらい過ぎていました(笑)
次は「ます」を使った仕掛けを考えたいという鳥居さん、そんな話も盛り上がりました。次なる仕掛け、楽しみですね〜。
●地元の人に誘われて…
実は鳥居さん、朝に地元の人から「野イチゴつみにこーへんか〜」とお誘いされていたそうです。せっかくだし日が暮れる前に行こう!ということで、山の上の集落へ。
地元の人に案内してもらった畑には、たくさんの野イチゴが!「鳥居さんが人連れてくるやろと思って、こんだけ残しといたんや」とのこと。なんとありがたい!すっぱそうなイメージのある野イチゴですが、甘くておしいかったです〜。野イチゴをつみながら、集落のことを色々と教えていただきました。これもまた、都会ではあまりない日常かもしれませんね。
●ゆるりと暮らしに溶けこむ、流れに身をまかせた1日
「イベント」となると、スケジュールが決まっていて、段取り通りに進めて…という感じになりがちですが、今回は違いました。元々は家に集まって交流する予定だったけど、小林さんの工房へ行くことになったり、お祭りに参加したら鳥居さんが急きょスタッフになったり、地元の人に誘われて野イチゴをつみにいくことになったり…。なんだか、川上村の日常を垣間見たような1日でした。予定を組みすぎないからこそ味わえる、川上村の日常。そんな日常の体験を通じて、いろんな人がつながる。そんなKOIYAになっていくのかもしれませんね。僕は夕方で中座しましたが、残れる人たちで夜も交流が続いていたそうです。鳥居さん、ありがとうございました〜!
●鳥居さんよりコメント
今回、スケジュール未定なKOIYAプロジェクト!にご参加くださった皆さま、ありがとうございました。日曜ということもあり、村のイベントに参加したり、突然、村の人に出会ったりと予想外な展開でしたが、参加者同士の交流もでき、楽しい時間を過ごすことができました。これからも、川上村にある、彩り豊かな自然とそんな素敵な場所と人をつなげるサポートをしながら、4年間住んできた私だからこそ、楽しんでもらえるコンテンツを提供していく予定です。ここでの出会いが、次の未来をともに創る仲間になることがあると信じて、KOIYAプロジェクトは継続します! ちなみに、来月は「大自然の中で、何もしないをしにKOIYA!」をします。お楽しみに☆